読んだこと考えたこと

  上流階級は志次第

ここ2週間ほど、仕事関係の予定がぎっしりとカレンダーを埋めています。めっきり本を読む時間が減ったり、こうして自宅のPCに向かう時間が減ったりと、少しペースが変わりつつある年の瀬。師走ですね。 そんな中にあっても、大地に這い蹲りながらの匍匐前進…

  生き物と物のちがい

新書コーナーに平積みされていた本を衝動買い。2日ほどで読み終えました。生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)作者: 福岡伸一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/05/18メディア: 新書購入: 56人 クリック: 1,487回この商品を含むブログ (1112件) を見る…

  ミステリー物語

どうやら僕にとって小説というのは一つの栄養源であるようで、常に何かしら読んでいないと健康を維持できない。この間著書を読んだ船井幸雄氏(船井総研の創業者)は、事実のほうが断然面白いから小説や映画といった人間の作り出した物語は一切読まない、と…

  再びノム

巨人軍論 ――組織とは、人間とは、伝統とは (角川oneテーマ21)作者: 野村克也出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2006/02/10メディア: 新書購入: 3人 クリック: 25回この商品を含むブログ (79件) を見る以前に「野村ノート」を読んだ際、続けて読もうか考えて…

 風変わり?それとも?

最近読んだ本の中で、風変わりな経営スタイル・仕事スタイルをとる企業について書かれたものを2冊。発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法作者: トム・ケリー,Tom Kelley,ジョナサン・リットマン,Jonathan Littman,鈴…

  ニュースペーパーレスライフ

「よく生きていけるね。」という辛辣なコメントをもらうことが多いのが、「ここ3年間、新聞を全く読んでいない」という話をしたときです。「仕事で困らない?」困りません。「話題においていかれない?」そうでもないです。そう、新聞がなくたって、生きては…

  中原の虹

浅田次郎の小説「中原の虹」、最終巻である4巻が刊行されて、遂に完結となりました。前々作「蒼穹の昴」、前作「珍妃の井戸」と連なる中国・清朝末期を描いた一大歴史絵巻に、いったん終止符が打たれた形です。中原の虹 第四巻作者: 浅田次郎出版社/メーカー…

  未来を作る仕事

よくあることですが、最近すっかり更新ペースが落ちてしまっています。理由は比較的シンプルで、休みの日に遊びに行っていないから。10月の大イベントに備え、休日のほとんどをその準備に充てています。もちろん一日中というわけではないから、どこかへ出か…

  経営力というパワー

先月の参院選以降、政治や国といったものについて考えることが多くなったという人もいるのではないでしょうか。マスコミが取り上げる表層的な「政治論議」や「官僚批判」にとどまらず、少し真剣に政府の役割であるとか公的サービスとかいったものについて考…

  人づくりという組織論

言わずと知れた野球好き。というわけで、この本を今日は読了しました。野村ノート作者: 野村克也出版社/メーカー: 小学館発売日: 2005/09メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 86回この商品を含むブログ (121件) を見る現在は東北楽天ゴールデンイーグルスの…

  明治日本の無邪気な風景

夏休みを南国のセブ島で過ごしている間、僕がプールサイドでひたすらにページを繰っていたのは、遠く寒い満州の地などが登場する、いかにも南国らしくない司馬遼太郎の長編小説「坂の上の雲」でした。坂の上の雲〈1〉 (文春文庫)作者: 司馬遼太郎出版社/メー…

  間違いなく最高の投資術

先日書いたような投資の話に、実は究極の解があります。何に投資するのが最もリスクが少なく、リターンが高いか?恐らく世界の大半の人にあてはまるであろう最高の投資対象。そう、それは「自分」です。 年間500万円の年収を得ている標準的なビジネスパーソ…

  投資家という無常

人がお金持ちになるためのたった一つの方法は、こんな式で表すことができます。 (収入−支出)+資産×運用利回り この数式のアウトプットを最大化することができれば、あなたもきっとお金持ち。だとすると、やるべきことは3つしかありません。 1.頑張って働…

  時間を投資するという発想

またしても本屋での衝動買い。Amazonさんのロイヤリティカスタマーでありながら、たまに立ち寄る本屋では必ずといっていいほど衝動買いをしてしまいます。良書に出会う的中率がここ最近メキメキと上がってきているのを実感している今日この頃。レバレッジ時…

  欠乏はすぐそこに

昨日は、自転車で池袋に行ってきました。往復8kmほどの軽いお出かけ。目的は・・・新しいレンズを触ってみたくて。うーん、素晴らしかったな。欲しいですな。でも我慢せねばなりませんな。 レンズを我慢したから、というわけではないのですが、またしても本を衝…

  神の図書室

先日ここでも少し紹介した新書「99.9%は仮説」がきっかけになって、こんな本を読みました。E=mc2 世界一有名な方程式の「伝記」作者: ディヴィッド・ボダニス,伊藤文英,高橋知子,吉田三知世出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2005/06/23メディア: 単行本 ク…

  飛行機が飛べる理由

新書の衝動買いを2冊ほど。そのうちの1冊がこれ、「99.9%は仮説」。仕事柄、仮説思考とか仮説検証といった用語に親しんでいたせいか、以前から少し気になっていました。仮説思考について紹介した所謂ノウハウ本だったら買うのはやめようと思って手に取りま…

  思い出せない記憶

またしても新書の衝動買い。金曜に3冊ほどを買い込みました。そのうちの一つがこれ。脳の中の人生 (中公新書ラクレ)作者: 茂木健一郎出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2005/12メディア: 新書購入: 1人 クリック: 19回この商品を含むブログ (65件) を見…

  死者と関わる

普段読み慣れない分野の本も、という気持ちがあったのでしょうか。以前に雑誌の書評欄で見かけて買っておいたまま手に取らずにいた、「仏教VS倫理」という本を読みました。仏教vs.倫理 (ちくま新書)作者: 末木文美士出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2006/0…

  長期戦に備えよ

梅田望夫さんが新潮社の雑誌「フォーサイト」誌上に連載するコラム「シリコンバレーからの手紙」に、こんな文章がありました。メジャーリーガーのイチローが対談の中で50歳現役を真剣に目指しており、トレーニング設備・環境の進化を考えれば十分可能という…

  解放者 現る!?

「ウェブ人間論」読み終えました。以前に「文明の憂鬱」というエッセイを読んだときもそうだったけれど、平野啓一郎という人からふと立ち現れてくる独特の視座には驚かされることが多い。驚かされるというか、気づかされるというか。累積思考量の差なのかも…

  ウェブの歩みと僕らの生きる世界の変化

ここ2週間くらいで、ウェブに関する新書をまとめて読んでいます。きっかけはいつもと同じく、会社の帰りに立ち寄った本屋で。以前ここでご紹介した梅田望夫さんの「ウェブ進化論」、あの本を読んだときの衝撃というか、唸らされるような感覚というのがずっと…

  インテリジェンス

先日三重に出張で出かけた帰り、新幹線の中で仕事をするつもりでノートPCを持って行ったにも関わらず疲れ果てて何もする気になれず、駅の書店で新書を衝動買い。帰りに読むことにしました。それがこの本。インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)作者: …

  遊びが最初

今日、こんな本を読み終えました。旅の極意、人生の極意作者: 大前研一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/07/07メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 12回この商品を含むブログ (31件) を見る経営コンサルタントの大前研一氏が旅の極意を語る、という何と…

  サウダーデ

ふと立ち寄った書店で目に留め、衝動的に買ってしまった本が予想以上の良書である、という経験を最近多くしています。今回もその一例。数学者の休憩時間 (新潮文庫)作者: 藤原正彦出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1993/03/02メディア: 文庫購入: 2人 クリッ…

素晴らしい晴天に恵まれた一日。普段なら外に飛び出していくところですが、今日は家でゆっくり過ごすことに。窓辺のソファに座って、日がな一日、音楽を聴きながら本・雑誌を読みます。コーヒーを淹れて準備万端。 この雑誌『自転車人』は、自転車関連の雑誌…

  人間らしい経済学

会社の行き帰りの電車の中で、こんな新書を読んでいます。行動経済学 経済は「感情」で動いている (光文社新書)作者: 友野典男出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/05/17メディア: 新書購入: 35人 クリック: 411回この商品を含むブログ (199件) を見る「経…

  成功体験が脳の回路を強くする

昨日に引き続き、茂木健一郎著「『脳』整理法」の文章を紹介します。チャレンジすることが大切だ、とはよく言われることですが、なかなかリスクを犯して新しいことに向かっていくのは勇気の要ること。そんな時に思い起こすと、元気が出そうです。 ある大学の…

  偶然の幸運に出会う能力

偶然の幸運に出会う能力=セレンディピティというのだそうです。「脳」整理法 (ちくま新書)作者: 茂木健一郎出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2005/09/05メディア: 新書購入: 1人 クリック: 39回この商品を含むブログ (147件) を見る幸運に出会う能力だなん…

  名作嫌いの治し方 教へます

先日ご紹介した「風の谷のあの人と結婚する方法」を衝動買いしたとき、実はあと2冊、衝動任せに併せて買っていました。そのうちの1冊がこの本。本の読み方 スロー・リーディングの実践 (PHP新書)作者: 平野啓一郎出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2006/08/…