飛行機が飛べる理由

新書の衝動買いを2冊ほど。そのうちの1冊がこれ、「99.9%は仮説」。仕事柄、仮説思考とか仮説検証といった用語に親しんでいたせいか、以前から少し気になっていました。仮説思考について紹介した所謂ノウハウ本だったら買うのはやめようと思って手に取りましたが、どうやら全然そうではないらしい、ということで購入。

99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方 (光文社新書)

99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方 (光文社新書)

人間がこれまでに育んできた「科学」というのは、あくまでも仮説の積み重ねであって、決して「真理」ではないということが、様々な例を挙げて説明されていきます。「本に書いてあったから」「テレビでこう言っていたから」と鵜呑みにして判断するのではなく、あくまでもそれらは仮説に過ぎないのだ、という態度で情報に接し、自分なりの考えを巡らした上で判断する必要がある、という。文体も軽快で、手軽に読めてしまう1冊でした。
そこで最初に登場するのが飛行機の話。
世界中の空を何万機という飛行機が飛んでいるけれど、どうして飛行機が飛ぶことができるのか、現代の科学ではきちんと説明できないのだそうです。いくつかの学説はあるけれど、どれも今ひとつ説得力のない「グレーな仮説」に過ぎない状況。つまり私たちは、どうして飛んでいるのかわからない金属製の物体に命を預けているわけです。「理由はわからなくても飛んでいるんだからいいじゃないか」と。
飛行機ギライの人が聞いたら、ますます飛行恐怖症になってしまいそうですね。