ミッション・パッション・ハイテンション
Amazonの「マイ・ストア」で薦められていた本でしたが、急に読んでみたくなったので通りがかりの書店で購入しました。Amazonnさんごめんなさい。
働く気持ちに火をつける―ミッション、パッション、ハイテンション! (文春文庫)
- 作者: 齋藤孝
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/03/07
- メディア: 文庫
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日本の社会に満ち満ちている「仕事=辛いもの、勉強=苦しいもの」といったネガティブな感情を吹き飛ばす方法論を、「技」として体系化している点が興味深い。そこには、「落ち込んでいる自分も自分。ありのままでいいんだ」なんていう生ぬるい甘えは一切なく、仕事を楽しみ毎日を充実感とともに生きていく術がセルフコントロールの方法論といった形で綴られています。
いま本当に社会に必要なのは、「癒しよりもエネルギーをどう発散させるか」にあると私は思っている。実のところ、疲れているから不機嫌なのではなく、エネルギーを十分に発散できていないからこそ、気分が悪いのだ。終始澱がたまってしまう。その澱が気持ちを湿らせ、やる気を奪う。(中略)
どうやったら自分を燃やす着火物、起爆剤を見つけられるか。実は、起爆剤というのは自分の中にあるわけではない。皆それぞれやる気というものを自分の中に多少は持っているものだが、自家燃焼させ続けるのは難しい。
外側にある強力なエネルギーに満ちた何かこそ、火種となる。そうした外側にある起爆剤を見つけることの上手な人が、やる気という大きな歯車を回転させ始める。
充実した仕事をしていると実感している人でも、時には無力感や疲労感に苛まれてしまうもの。そんな時に、上手に起爆剤を見つけて再び「燃える心」を蘇らせることができたら、ミッション・パッション・ハイテンション!で生きていくことができるでしょう。
仕事とは目を輝かせて歌を歌いながら取り組むようなものであり、毎日をすがすがしく充実した仕事とともに暮らしている人こそ、本当に幸福なのだということ。自分の仕事に対する姿勢にとどまらず、組織における人材資源活用のあり方に強い興味を持っている中で読んだだけに、刺激的な本でした。
不機嫌に日々を過ごしがちな方、やる気になってもすぐに疲れてしまうという方には、オススメの一冊です。