ムシバラスとの戦いは20年ぶり

小さな頃、子供向けのテレビ番組で「毎日きちんと歯を磨かないと、ムシバラスが歯に穴をあけるよ〜」といった脅迫めいた文言とともに、ツルハシをもったばい菌が工事現場のように歯に穴をあけていく様が映し出されていました。子供たちは、そんなかわいくも憎らしいムシバラスとの戦いのため、毎日歯磨きをするよう動機付けられていたわけです。
僕の場合、幸いなことに虫歯になりにくい体質だったせいか、小学校低学年以来、虫歯になったことはなく、もちろん歯医者のお世話になったこともありませんでした。
ところが、ここ数ヶ月どうも調子が悪かった。冷たいもの・熱いものに触れると、「ズキリ」と痛む。ちょうど肩こりがひどかった時期だったこともあり、肩こり⇒歯痛⇒頭痛という苦しみの三重奏に困惑していました。そして、ついにここ3日間ほど、耐え難い歯の痛みに襲われるに至り、ついに20年ぶりの歯医者さんへ。
歯医者(最近はデンタルオフィスというらしい)は、内装や器具はもちろん、匂いや治療のシステムまでがすっかり新しくなっておりました。顔面の周りをセンサーが一周しながら歯の形をリアルタイムで映し出していくレントゲン写真や、すぐに口がゆすげるように小型の洗面所が横にすえられた治療台などなど、20年前にはアイデアさえなかったであろう最新設備のおかげさまで、あっという間に「大きな虫歯」が一つと、「いつのまにか生え、いつのまにか粉砕した親知らず」が二つ、発見されていきました。
というわけで、しばらく治療に通います。怖くない、怖くない。