PCのHDDをSSDに換装するとこんなにいいことがある

今日のブログを更新したついでといっては何ですが、先日経験した「HDDのSSDへの換装」について、備忘録的に書いておこうと思います。今後別のPCで同じ作業をすることになるかもしれないので。
SSD(Solid State Drive)とHDDを比べた際のメリットは、なんといってもそのアクセススピードにあります。データをディスクから取り出すまでの時間がとても短い。したがって、OSはもちろんのこと、ソフトウェア(WordとかExcelとか)を立ち上げるスピードも段違いに速くなります。
また、物理的に駆動する部分がないため、HDDにある「カリカリ」という音が全くしません。これは実際に換装してみると速度アップの次に体感するメリットです。
ちなみに速度についてですが、2007年に購入したPanasonic Let's Note CF-W5で実施して、OSの立ち上がりまでが約20秒(もともとは1分くらい)になり、Excel・Word・PowerPointなどは1秒くらいで立ち上がるようになりました。これはもう、爽快以外の何物でもないです。
さて、実際の換装の手続きですが、流れは以下の通りです。

1.現在使用しているHDDの「完全なコピー」を作る。
「クローン」と言い換えてもいいかもしれません。全く同じデータが書き込まれているものです。これには僕の場合、「EASEUS ToDo Backup」というフリーソフトを使いました。無料のソフトなのに、ガイダンスに従っているだけで簡単にクローンを作れてしまう優れものです。
手順としては、外付けのHDDドライブをUSBで接続して、ソフトのガイダンスに従ってコピーするだけ。50GBくらいだったので1時間程度で終わりました。
2.立ち上げ用のCD・DVDを作る
新しいSSDに換装すると、当然ですがそのディスクにはOSも何も入っていない状態になります。今作ったクローンHDDの内容をコピーしようにも、空っぽのSSDからはOSすら立ち上がりません。
そこで、クローンHDDの内容をSSDにコピーするために使うソフトウェアをあらかじめCD・DVDなどに用意しておき、SSDではなくCD・DVDからPCを立ち上げる形にするわけです。
この立ち上げ用のディスク作成にも、先ほどの「EASEUS」が使えます。便利ですね。
3. PCを開けてHDDとSSDを交換する(換装)
HDDのバックアップからSSDに内容をコピーする下準備が整ったところで、いよいよ換装作業に入ります。ここは各PCで作業内容が全然違います。ノートPCの場合、メーカーによって設計が全然違うので、簡単に交換できるものもあれば、かなり難易度の高いものもある、というわけ。
僕の場合は、こちらのサイト Panasonic レッツノート CF-R4 ハードディスクの交換・換装方法なら分解web を主に参考にしました。
それから、バックアップも含めた全体の流れは、このサイト レッツノートT5分解&SSD換装方法 も勉強になりました。
4.立ち上げ用ディスクからPCを起動し、SSDにクローンHDDのデータを移設
無事にSSDへの換装が終わったら、PCを元に戻して、いよいよ起動です。BIOSメニューから「CD・DVDドライブから起動」の設定にして、先ほど作成した起動用ディスクでPC起動。あとは指示に従ってクローンの内容をSSDに移すだけです。

こう書いてくるとあっけなくできてしまったようですが、僕自身の学びも含めていくつかの注意事項があります。

  • PCを再起不能にしてしまうリスクがあるので、まだ使い続けたい・大切だと思っているPCに対して行うには覚悟が必要。当然、中を開けた瞬間にメーカー保証外になるし、SSDに換装すると有償修理時にも「起動や動作は保証しません」と言われる。
  • 分解時の注意点としては、ネジの保管。20個〜30個の細かなネジを外していくため、そのうちにどこにどのネジがついていたかわからなくなる。絵を描いてテープでネジを止めておくなどの対策が必要。
  • PC内部には細いケーブルやコネクタ類がいくつかあり、これがかなり脆い。そもそも付け外しをすることを想定していないので、組み立て時にミスをするとコネクタが壊れたりケーブルが切れたりする
  • 繊細な薄肉部品が多いため、力を入れる度合いを間違えると変形し、組み立てたときの剛性や形状に問題がでる

実際に僕は3番目の罠にはまり、タッチパネル裏のコネクタを壊してしまいました。うまく組み立てができず2回ほど抜き差しをした結果、あっという間にコネクタヘッドが摩耗して取れてしまったのです。結果、Panasonicに修理に出して5,000円のロス。
とはいえ、SSD(128GB)に2万円、修理代に5,000円を支払う価値は十二分にある作業だとは思います。自己責任にはなりますが、少し古めのノートPCをまだ使っていくのであれば、お勧めです。
Kazuteru Kodera