となりのトトロ

1歳3カ月のムスメ、少し早い気もしたけれど、「となりのトトロ」を見せてみました。

となりのトトロ [DVD]

となりのトトロ [DVD]

思えば僕自身がこれを映画館で見たのは小学生の頃。20年以上の時を超えて、こうして親子で見ているなんて不思議な気分です。当時はDVDなんてものはなく、こんなにもキレイな画面で見るなんて想像もできなかったけれど。
オープニングからムスメは食い入るように画面を見つめていました。日々彼女と接していると、どんな時が夢中になっているときなのか分かるものです。目つきが変わり、呼吸が変わる。そんな変化が、再生ボタンとほぼ同時にやってくるなんて思いもしませんでした。だって、ムスメはまだ1歳3カ月。
まっくろくろすけに息を飲み、トトロ登場のあたりではテレビを指さして。。。すっかりトトロの世界に引き込まれているようでした。約1時間半、食事をしながらだったこともあって時折画面から目を離すものの、ほぼ最後まで集中したままのムスメでした。トトロ、すごいね。
子どもの心を魅了するという力にはこの通り舌を巻いた僕たち夫婦でしたが、それ以上に自分たちが「となりのトトロ」の世界に感動してしまっていました。ヨメ号泣、僕もかなり目頭が熱く・・・。心を動かされた背景にどんな感情の揺れがあったのかは僕とヨメとでは違うのかもしれませんが、そのストーリー・風景の中に描き出される人々の姿、心、行動が、大人になった僕たちを感動させたのですね。
僕の中で大きかったのは、やはり親になって見たということだと思います。サツキとメイという二人の少女が持つ親(ここでは特に母親)への真っすぐな愛情。親になった自分の目線で眺めたときに、心が動かされるのです。必ずしも「そうなりたい」とか「羨ましい」とかいうのではありません。親として自分が子どもに対して抱いている思いと、サツキとメイが親を思う気持ちとが呼応するようにして、僕の心を動かしたのだと思います。
これからは、ムスメにせがまれる形で何度も見ることになるであろう「となりのトトロ」、そのたびに新鮮な感動を僕たちに与えてくれるんじゃないかと思っています。
Kazuteru Kodera