新書でなごむ

ふと地下鉄の中でiPodの電池が切れたとき。カフェでお茶をしようと思ったときに手ぶらだったとき。そんな時には僕はいつも「あー、本を持っていればよかった」と思います。それはフォトリーディングで集中してガーっと読んでしまうような本ではなく、軽やかな気分で楽しみながら読み進めていくような本。
地下鉄や電車の中で読むには、新書がいい。周囲に雑音があっても読み進めることができる程度の平易な文章で書かれているし、少し語感を取り損なっても何かその本の貴重な部分が失われるわけではないから。
小説はそうはいかない。著者が一言一句に込めた思いを汲み取る作業が小説を読むことなのだから、それを騒音・雑音の多い電車の中や込み合った店の中で実行するのは躊躇する。(もちろん、エンターテイメント小説の類は別です)。
今回は、軽やかな気分で読めるこんな新書を買いました。

エコノミック恋愛術 (ちくま新書)

エコノミック恋愛術 (ちくま新書)

経済学の諸説を人間の恋愛に交えてエッセイタッチで展開してゆく一冊。どの章から読んでもいいというのも電車内読書向きです。行動経済学で合コンを説明してみたり、社内恋愛の経済的価値を算出してみたりと、「だから何?」というツッコミを恐れず果敢に経済学と人間行動の不思議を綴っています。