歌舞伎にはまりそう

先月に続き、歌舞伎を観に行ってきました。たまたまチケットをいただくという幸運にめぐり合ったため。

そして、なんと今回は「初日」。当日歌舞伎座にかかる「本日初日」という赤い垂れ幕を見るまで知らなかったという失態ではありましたが・・・。
毎月異なる演目が催される歌舞伎座においては、公演初日というのはやはり大きなイベント。そんな1日に遭遇できるとは何という幸運!
演目は、1幕目が「磯異人館」、2幕目が「越前一乗谷」。
1幕目は、前回に見た「十二夜」と同じく現代風の歌舞伎です。外国人役が登場したり、舞台が幕末薩摩藩でガラスや大砲を製造していた「集成館」であったりと、古典歌舞伎とは大きく様相を異にする内容。そして、今回は悲劇。歌舞伎座の中は静まり返る中、ちらほらと涙を拭う姿や鼻をすする音が聞こえるという雰囲気でした。
2幕目の「越前一乗谷」は、舞踊を中心に組み立てられたものではありましたが、こちらも悲劇。双方とも趣こそ違い、また悲しさの質も異なるものでしたが、歌舞伎というスタイルの演劇に新鮮味を感じる僕にとっては、どちらも非常に心に残る経験でした。(2幕目は、長時間にわたって舞踊が続く箇所があるため、昼食後の睡魔に負けて少し寝ましたが・・・)
中学・高校時代、周囲の同級生にとっては貴重な睡眠時間であり、テスト科目としては悪夢のようであった古文の授業。それを心から楽しいと思っていたきわめて稀な人材(=わたくし)にとっては、歌舞伎との出会いもまた豊かな生活への糧になる、そんな気がします。