ドバイに行ってきた 1 .外国人が支える都市

家族とドバイに行ってきました。4泊5日の短い旅でしたが、自身初めての中東旅行だったこともあり、旅の印象を書いておきたいと思います。

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近代的なドバイの風景。手前の金色の構造物はドバイメトロの駅

 

ドバイは、アラブ首長国連邦の7つの首長国のうちの1つ。アブダビに次いで第2の規模を持つ首長国で、ドバイ市以外はほとんど人が住んでいない砂漠地帯なので、事実上の都市国家。そこに200万人あまりの人が住んでいます。

驚くべきことに、その人口のうちアラブ首長国連邦国籍の人が占める割合はわずかに17%。人口の8割以上が外国人(とくにインド人が全体の5割)という、超多国籍国家です。

実際に、私たちが利用したタクシーやUBERのドライバーは全員外国人で、インド、パキスタンエチオピアと多彩。ホテルのフロアマネジャーはパキスタン人で、フィリピン人と思われる女性スタッフも見かけました。そうした人々が英語で互いに意思疎通しながら仕事をしている光景は、なかなか興味深いものです。

街中でも、ガソリンスタンド(たまたま乗ったタクシーが給油したために立ち寄った)のスタッフや、カフェの店員など、あらゆる仕事を外国人が担っています。

当然ながら、ドバイの地元の人が生活をする上でも彼らとのコミュニケーションが必須ですから、日常生活におけるコミュニケーションの多くが英語になっているようです。カフェでコーヒーをオーダーするのに英語しか通じないとか、「レギュラー満タン!」を英語で言わないと通じないというのは、日本ではちょっと考えられない状況です。

とはいえ、土地も資源も人口も限られたドバイのような国が世界から資本を集めて発展していくには、こうした適応は必須だったのだろうと思います。石油があるじゃないか、と言われますが、残念ながら埋蔵量が少なく、現在はGDPの2%を石油生産が占めているに過ぎないドバイ。英語をコミュニケーションの軸にして世界から人を集め、高度な専門職から単純労働まで外国人の能力を最大限に活かして発展に寄与してもらうという戦略は、大胆でありながら的を射たものです。

そんなドバイだからこそ、観光にせよ産業にせよ全て「狙うは世界」。世界一高いビル、世界一大きなショッピングモール、宇宙からも見える人口島など、世界の耳目を集め世界から人がやって来るコンテンツを次々に作っていき、それらがさらに街の国際化を促していくという循環になっています。

1億を超える人口、豊富な水産・森林・観光資源を持ち、長い歴史の中で資本を蓄積してきた日本がドバイと同じ戦略をとることはないでしょう。が、外国人の能力を活かした街づくり国づくりというのは、何かのヒントになると思います。

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ペルシャ湾に面したビーチ

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郊外に出るとすぐに砂漠に