読書メモについて1 取り方

本を読みながら、あるいは読んだ後にその本の中で見つけた「気になるフレーズ」や本に触発されて考えたことなどを「読書メモ」あるいは「読書ノート」として記録している人は多いと思います。メモには残さないまでも、気になった箇所に線を引いておき、後から見返すときの目印にするといった方法もあります。

僕はつい数年前まであまり熱心な読書メモ作成派ではなく、たまに線を引いてもそれっきり、特に見返すこともないという読み方たをしていました。ところが、あるとき本田直之氏の本の中に「レバレッジ・メモ」という読書メモについて書かれているのを読み、これはいい!と採用したものの、その「紙に印刷して持ち歩き、いつでも見直せるようにする」という方法が肌に合わなかったようで長続ききしませんでした。

読書を通じて学んだことを自分の血として肉として定着させていくために、読書メモについて考える必要が出てくるのは、どのような形で読書メモを1.取るか、2.残すか、3.活用するか の3つではないかと思います。

上記のとおりレバレッジ・メモをそのまま導入する方法がうまくいかなかったことを経験してから、いく度かの試行錯誤を経て、現在落ち着いているのは下記のような方法です。これは、先日も紹介した梅棹忠雄氏の「知的生産の技術」に紹介されているカードの考え方を参考にし、クラウドサービスのEvernoteと組み合わせることで自分なりの形にしたものです。

今回は、まずはメモの取り方の部分について書きたいと思います。

メモの取り方

基本的には、読みながらデジタルデータで作ってしまう。具体的には、読書しながらメモしたい内容に出会ったときには、手元のiPhoneEvernoteにメモしてしまう。FastEverといった、スピーディーにノートを作成・アップロードできるアプリもありますので、それほど読書を中断せずにメモが取れます。

手元にデジタル入力のできるツールがない場合や、文字入力が難しい環境にいる場合、紙にメモをとるか、ページに目印をつけるなどしておき、後からデジタルデータに変えて入力する。

その際のポイントは、一項目について一つのメモにすること。以前は一冊につき一つのメモとしてまとめていましたが、これだと後述する「読書メモの活用」がうまくできないことがわかったのです。一項目につきメモ一つですから、一冊を読了した時にいくつものメモができふことになります。(Evernoteの場合、いくつものノートができる)

著作ごとに共通のタグをつけておけば、後からその本についてのメモを一覧することもできるので、問題ありません。

また、本に書いてあることをそのままメモした場合には「メモ」、自分のアイデアや考えを書いた場合には「思考」といった具合にタグをつけておくと、著者の考えたことなのか、自分が考えたことなのかの区別をつけることができます。

他にもタグ付けはいろいろできると思いますが、僕は現時点では、本のタイトル、メモなのか思考なのか、という二種類で整理しています。

こうして本を読みながらデジタルメモを作り、タグ付けも同時進行で行うことで、読了した時には一通りの読書メモが作られてある程度は整理されている環境を作ることができます。