よく噛んで食べることの効用 痩せる・感謝する・豊かになる

よく噛んで食事を摂るようにしています。日々を心豊かに生きるための大切な要素として、「食事を豊かにする」ということがあると思います。一日に三度の食事を家族や親しい人とともに感謝しながら食べることで、肉体のみならず心にも栄養を与えられる気がするのです。
具体的に何をするかはシンプルです。ただ、「よく噛んで食べる」だけ。食べ物を口に運んだら、形がなくなってしまうまでもぐもぐと咀嚼するのです。その間、食べ物の味についてや、それを調理した人や生産した人のことについて考えてみたり、食事ができることのありがたみについて考えてみたり。単純に「噛む」という動作をしているだけで、自然とそんな考えが湧いてきたりするものです。噛んでいる間は会話をすることができないので、例え他の人と食卓を囲んでいる場合であっても問題ありません。
思えば、小さな頃には「よく噛んで食べなさい」と叱られたものです。親になってみてわかったのですが、子どもは本当に噛まない(笑)本能の赴くままに食べたいものを一生懸命に急いで食べるので、すぐにゴクンと飲み込んで次の一口に手を出しています。これをたしなめるために「よく噛んで食べなさい」と言われたんですね。
よく噛むことの効用は、意外なところにも出てきました。まず「痩せた」ということ。よく噛むようにしていると当然ながら食事に時間がかかります。時間がかかるとだんだんと血糖値が上がってくるので満腹感が生まれるという仕組みのようですが、感覚的には「もう十分味わった。もう要らないな」という気持ちになってくるという方が近い。
また、食事が終わった後に「あー、苦しい。満腹だー」というような事態にならなくなりました。恐らく、物理的に胃袋が満タンになる前に満腹感が生まれるからなのでしょう。おなかが苦しいと感じることが少なくなりました。これはけっこう楽なものです。
そして何より、食事がおいしく感じるようになりました。特に野菜がおいしい。これは自分なりの発見なのですが、噛めば噛むほどおいしくなるのはお米や野菜。逆にたいしておいしくならないのが肉、魚。
それと、これは気のせいかもしれませんが、腹持ちがいいというか、おなかが減るまでの時間が長くなったような気もします。
忙しい生活をしていると、つい食事にかける時間を減らしてしまったり、「まあいいや」とばかりにファーストフードで済ませたりしてしまいます。「よく噛む」というシンプルな動作を加えることで、食事そのものに対する態度が変わってくるから不思議です。ぜひお試しあれ。