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新年 家族と正月

明けましておめでとうございます。21世紀となって一つの節目であった2010年が終わり、次の10年に向けての新たな年が始まりました。
昨年の年末から今年の年始にかけて、久しぶりに故郷の名古屋で過ごしています。ここ数年は国内外の旅先で迎えていた正月も、実家で両親とともに迎えることになりました。
自然と「年々お正月らしさがなくなっていくね」という話題になりました。玄関の門松も見かけることが少なくなり、増してや日の丸などは目にすることもなく。おせち料理も家庭で用意するところは少ないようです。
そうした形式面でのお正月らしさの喪失もさることながら、僕自身にとっては家族・親族の集合機会としてのお正月の姿が変わったことを感じる昨今です。
僕の記憶に鮮やかなお正月というと、祖父母宅に叔父叔母と従兄弟たちが集まり、一緒に飲み食いをしながら時間をともにするという光景。孫たちはやがて酒宴に飽きて、もらいたてのお年玉を懐に一緒に買い物へという流れがいつものパターンでした。
かつてそうして集った従兄弟たちもそれぞれに家庭を持ち、また地理的にも離れて、お正月にも一堂に会することはなくなりました。寂しいと思う半面、ライフスタイルとライフステージの変化は止めようもなく、やむを得ないもののようにも思えます。
かつての姿から変わりつつあるとはいえ、日ごろ離れて暮らす家族が一時とはいえ生活をまたともにするのはいいものですね。何を話すでもなく、何をするわけでもないのに、その「家族としての日常」は何とも言えない安心感と平穏な気持ちとを僕たちに与えてくれる気がします。かつてはそうして、何をするでもない日常を家族として過ごしていたのですから、それが自然だと感じてもおかしくはありません。
お正月、この特別な時間を契機に、家族というものについて思いを整理して見るのもいいかもしれません。僕たち自身が築いた家族と、そして僕たちの親・祖父母たちによって築かれてきた家族というものについて。
Kazuteru Kodera