iTunesが日本でも映画配信を開始

Appleの話題をもう一つ。つい先週、AppleiTunesを通じて日本でも映画のダウンロード販売・レンタル事業を開始すると発表し、同日実際にiTunesストア上に映画コーナーがオープンしました。これは僕自身にとってまさに「待ってました」というサービスの開始。
かつてウォークマンが「音楽をどこへでも持ち運ぶ」という発想を世の中にもたらし、やがてそれが当然となったように、このサービスは恐らく「映画をどこへでも持ち運ぶ」という行動を当然のものにしていくだろうと思います。
もちろん一部の映画ファンを除けば映画館へと足を運ぶ人の数は減るかもしれない。しかし、iPadiPhoneといった携帯端末で手軽に映画を見ることができることになることによって、映画産業にとっては膨大なロングテールの市場が開けることになる。
事実、僕も映画ストアがオープンした翌日にある邦画をダウンロードしたけれど、僕はその映画の存在すらストアを覗くまでは知らなかった。iTunesストアを訪れ、注目作品のコーナーを見なければ、僕は恐らく生涯その映画を見ることはないし、レンタル料金の400円を支払うこともなかった。こんなユーザーが日本だけでも恐らくは数百万人といった規模で見込める。これは映画界にとっては朗報であるに違いないでしょう。
Webが日常的に僕たちの家庭・仕事空間に入ってきたのがまだ数年前、ところが、瞬く間にそれは僕たちの過ごす時間のあらゆる断片にあまねく存在する、まさに「ユビキタス」なものになりつつありますね。

Kazuteru Kodera