他人の眼/経験者の目

あなたには、あなたの意思決定や判断について、じっくりと聞いた上で「痛い指摘」をしてくれる人がいますか?
それは上司かもしれないし、友人・家族かもしれません。いずれにしろ、そうした人物を身近に持っていることはとても大切だと思います。人間の判断というのはどこまでいっても限界があって、見えていない部分が常にあるものです。それは「自分の眼」という限界です。自分が生きてきたコンテクスト(文脈)の中で見えている世界を捉えてしまうがゆえに、その世界の中では見ることのできない事象には気づく事ができない。
そこに、全く別のコンテクストを生きてきた人や異なった経験を持つ人の「眼」を加えることで、人の判断はずっと視野の広がったものになる。もちろん、「他人の眼」が常に正解を与えてくれるわけではなく、いつでも判断するのは自分自身です。しかし、それまでの過程をどれだけ豊かなものにするかで、やはり判断の質というものは変わってくると思う。
日々の仕事上での判断、家庭における判断、経営上の判断。それらを、一度「他人の眼」で眺めてみるということを習慣づけていく必要性を感じています。ひょっとするとそれは「メンター」と呼ばれる人を持つことなのかもしれないな、と考えている次第です。
Kazuteru Kodera