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 アートを支える

今日は大学時代のゼミの同級生に会ってきました。出版社・映画会社で編集の仕事を経験してきた彼女。現在は映画専門大学院大学というところで、映画プロデュースの勉強をしています。
映画専門大学院大学 http://www.toho-univ.ac.jp/
興味深いのは、この大学院大学のコースで学ぶ内容。もちろん映画やアートについての勉強をメインにするのですが、それ以外にも会計やファイナンス、起業といった内容もカリキュラムに含まれているのだそうです。
映画に限らずアート全般にいえることですが、どんなに素晴らしい作品を作り上げてもそれが市場で評価されて金銭的価値を生まなければ持続的な活動ができません。アートを支える大きな力として、マーケティングや会計の要素が必要なのですね。
彼女がそこで学んでいる理由も、「芸術作品を支える存在になりたい」という思いからとのこと。
アートと金銭的価値の関係というのは難しいものです。安易に市場に迎合して「売れる作品を作る」という発想に立ってしまうと、人気テレビドラマの続編を映画化するといった非アートの世界へと迷い込んで行ってしまう。一方で、作り手の思いをいかに巧みに表現しても、それが受け手にきちんと伝わり評価をされなければ、広く世界にその価値を問うこともできなければ継続的な活動を行うこともできない。
われわれの目には見えない、感じ取ることもできなかった地平を見せてくれるもの。それがアートだと僕は思っています。小説・絵画・映画などを読んだり見たりしたときに、自分の中に新しいページとか新しい項目とかが付け加わるような経験。それを創出するもの。
高度化する消費社会の中で、アートまでもが消費される時代にならないことを願います。
Kazuteru Kodera