書籍の姿が変わりつつある 電子への移行

amazonkindleに続いてAppleiPadを投入。後者は必ずしも電子書籍に特化した端末ではないにせよ、「紙媒体で提供されていた情報を入手するための新しいツール」としての意味付けを強く帯びていることは間違いなく、いずれも書籍というものの存在のしかたを大きく変えるきっかけになるものです。
巷間ではその発売を前に、iPadが使いやすいのか使いにくいのか、日本で普及するか否かといった議論が巻き起こっています。そんなことを考えながらのtwitterでのつぶやき。

* 09:07 iPad の書籍閲覧アプリの動画をみた。すごいよね、本物の紙の本みたいだ。それしか知らない世代が出てきたら、紙っぽくする必要もなくなるのかな。
* 09:09 本=紙、というのは一つのメンタルモデル。本=電子媒体、というのもまた、次にくる一つのメンタルモデル。主流が入れ替わってもかつてのものがなくなることはないはず。形を変えて、意義を変えて生きつづける。

電子書籍媒体の技術進歩はここのところ目覚ましく、iPadにいたっては本当に紙の質感を残した表現までが可能になっています。「あたかも本物の本のような」というバーチャル体験が、そこで可能になるわけです。
前者のつぶやきでは、そうした「本物のような」のバーチャル体験がそのままリアルになってしまう、つまり本物の本に触れたことなどない世代が登場したら、「本物のような」ものを作る必要もなくなるのかな、という思いつき。
その2分後に、翻ってやっぱり紙の本というのは間違いなく残るんだろうと考えました。それが次のつぶやき。
紙の本が「高級志向の贅沢品」として生き残るのか、「趣味人のための一風変わった本の読み方」になるのか、今の時点ではよくわかりません。それでも、主流の座を電子書籍に譲るであろうことは、すでに「今起こりつつある未来」という気がします。
紙の本がそれでも大好きな Kazuteru Kodera