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価値観に順位をつける 迷わないための指針を作る

あなたが大切にしたいと思うものって何ですか?家族、健康、キャリア、お金、レジャー、人間性、フェアネス・・・、いろいろ出てくるのではないでしょうか。それでは、その中で一番大切なものは?二番目は?三番目は?こんな風に優先順位をつけて、それを明確に意識しておくことで、人生が豊かになるんじゃないか。今日はそんな話です。
人生において何を大切にしたいと思っているか、これは言い換えれば価値観です。何が自分にとって価値があるのか、ということですね。冒頭に書いたように、人にはたくさん「大切にしたいもの」があります。家族が大切なのは言うまでもありませんが、お金がなくては家族を維持することができません。かといってお金のことばかりでは味気ないから、有意義な仕事で社会に貢献したいとも思います。また、余暇を使って自分の人間性を磨くことも必要。
こんな風に書いていくと、なんだかすべてが等しく「大切」と思えてきます。そう、すべて大切なものであることに違いはないんです。でも、時としてそれは互いにぶつかり合い、「どちらをとるのか」の選択に迫られることがあります。子供に以前から見に行くと約束していた運動会の日に、仕事上の顧客から「どうしても打ち合わせがしたい」と言われてしまった。自社ブランドの製品を世の中に広めたいと思って起業したが、大手企業から「うちのブランドをつけて販売するなら、年間10億購入する」と言われた。実際に起こりうる話です。
こうした局面に立たされた時に、どうするのか?「すべてが等しく大切だ」と考えていると、そこで幅を利かせるのは「緊急性」という要素です。取引先との商談はこれっきりかもしれない(緊急)が、子供の運動会はまた来年もある(緊急ではない)。今回の10億を逃したら、こんなチャンスは2度と来ない(緊急)が、将来的に自社ブランドの製品を出せるチャンスはある(緊急ではない)。こんな風にして、人は緊急な物事をついつい優先してしまいます。その結果、本当は「一番大切だ」と考えていた物事を後回しにしてしまったり、まったく時間を使わなくなってしまいます。僕自身も胸に手を当ててみると数多く、そんな経験をしています。
そこで、価値観に優先順位をつける、という作業をしようと思いました。自分が大切だと思っていることを書きだして、それを順番に並べ替えてみるんです。家族は仕事上の成功よりも大切。仕事上の成功よりも自分の健康の方が大切。そんな風に。そして、二つの価値観が互いにぶつかって「選択の淵」に追い込まれた時には、必ずその優先順位が高い方を選択しよう、と思いました。短期的にはその選択によって不利益を被るかもしれませんが、長い目で「人生」というスパンで考えてみれば、後悔のない、清々しい生き方ができるのではないか、と。
実際にこの優先順位づけをする作業は大変です。そして、優先順位を実際の「選択の淵」で守り通すのはもっと大変です。僕自身もまだまだうまくできていません。でも、こうしたトライをしていくことで、少しなりとも「自分の大切なものを大切にする」、というすごく基本的なことができるようになるのではないかと思います。

※ちなみに、上記の「自社ブランドで・・・」の話はソニー創業者の盛田昭夫氏が実際に直面したシーンです。彼がトランジスタラジオの開発に成功しアメリカで営業していた時のこと、大手メーカーからそんな話があったそうです(10億円だったかどうかは知りません)。彼は、ソニーというブランドを世界に広めるのが夢、という理由でその話を断り、自社ブランドでの販売にこだわって最後には成功をつかみました。

Kazuteru Kodera