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他人の資源を使うということ 自前主義からの脱却

「他人のふんどしで相撲をとるな」。小さい頃にこんなことを父親から言われたことがあります。何をした時に言われたのかは記憶にありませんが、ふんどしに相撲と、いかにも日本的な格言(?)ですよね。今日はそんな話です。
厳密には意味が違いますが、近年のビジネスではますます「他人のチカラ」を借りることの重要性が高まっていると言われます。Other People's Resourse ということで、OPRと言われます。他人の資源ということですね。
特にこのOPRの大切さが強調されるのは、起業してイチから新しいビジネスを始めるような場合。経営資源に乏しいスモールカンパニーですから、自分のチカラだけではできないことだらけです。そこで、OPRを積極的に活用して成長のスピードを高めることになる。
例えば社内のコンピュータシステム。自前で作っていたらいくらお金があっても足りませんが、Google Appsといったクラウド型のサービスを活用することでコストを大幅に抑えることができる。あるいは、様々な業界についての情報の収集なども。自分でやっていたらどれだけ時間があっても足りないけれど、自分の人的ネットワークを活用して詳しく知っている人を見つけてヒアリングすることで、時間を短縮することができる。
OPR活用の利点は、こうしたお金と時間の節約ができ、少ない投資と時間でビジネスを立ち上げていけるところにあります。限られた経営資源を使ってスピーディーに事業展開をしていかなければならない昨今ですから、人のチカラに頼れるところは思い切って頼り、自分や自社の得意な部分、価値を最大化できる部分に人や時間といった資源を投入することで、成功の確率を高めようという考え方です。
大企業になると、資源は豊富ですしプライドもあってついつい自前主義に走りがちです。確かに大企業のパワーであれば自前主義を貫いても簡単に潰れることはないでしょう。しかし、何が自社にとってのコアの強みで、何がそうでないのかを見極めないままに、何でも自分で、というのはもう通用しなくなりつつある気がします。不得意なことをする分だけ効率が悪く時間がかかり、変化対応も遅れます。こうした遅れの要素は、現代の競争の下では致命傷になりかねません。
力士にとってふんどしはコアの強みでしょうか?もしそうでないならば、他人のふんどしを借りて相撲をとることも、躊躇すべきではありません。
Kazuteru Kodera