直感的意思決定と論理的意思決定

直感と論理、あなたはどちらを優先しますか?
最近は、ロジカルシンキングの流行などもあって論理的意思決定を重視する流れが有力なようです。企業においても、従来型の「経験と勘」による事業運営は偶然の結果のように扱われ、ロジック(論理)を積み重ねてデータとにらみ合いながら下された論理的意思決定が優位であるというような論調も見られるようになりました。コンサルティング会社のノウハウがビジネス書などでもてはやされたことも理由の一つなのでしょう。
ただ、直感と論理はどちらが上でどちらが下というものではないと私は思っています。大切なのは、どちらか一方に依存することなく、両者をうまくミックスさせながら意思決定をしていくか、ということではないでしょうか。
科学的にも、直感的意思決定の優れている点が立証されているようです。特に、大量の選択肢の中からいくつかの有力な案を選びとるといったケースにおいては効果を発揮するようです。というのも、大量の選択肢を一つ一つ論理的に検証していくには莫大な時間と資源が必要になりますから、いちいちそんなことをしていたら意思決定は前に進みません。そこでは、経験などに裏打ちされた「これ!」というひらめきが重要になるのでしょう。
一方、絞り込まれた少ない選択肢の中からベストワンを選定するには論理的な意思決定が効果を発揮するようです。
そうなると、直感で選択肢を絞り込み、論理で一つに決める。そんな流れが効果的ということになりますね。逆をやっている企業や組織が、なんとなく多いような気がしますが・・・。大量のデータを人海戦術とエクセルをフル活用して絞り込み、最後のいくつかから一つを選ぶときには決め切れず、最後は「えいや!!」と。
Kazuteru Kodera