自動車をめぐる次の世界は?

最新のニュースとして、自動車メーカーアウディが新型車のカーナビゲーションシステムにGoogleの展開する地球儀ソフト「Googleアース」を搭載すると発表しました。
アウディ A8 新型、ナビはグーグルアース…量産車世界初 | レスポンス
記事によると、Googleアースの立体的な地図表示機能を使えるだけではなく、Googleマップと連携した店舗検索や、PCで作成した旅行ルートのネット経由でのカーナビへの読み込みなども可能になるそうです。
数年前から「いずれそうなる」と言われていた未来ではあるけれど、本当に実現するとなるとインパクトは大きい。
まず何より、このサービスが無料であるということ。世界のすべての人が無料で利用しているサービスなのだから、アウディが導入するのにお金を払っているとは考えにくい。となると、カーナビの基本コンテンツである地図や店舗検索のデータが「無料」で配布され、かつタイムリーにアップデートされていくということになるわけです。
既存のカーナビメーカー、中でも高価な機種を取りそろえている日本のカーナビメーカーにとっては大打撃というしかない出来事。地図ソフトのデータに数万円〜10数万円の価格をつけて販売していたわけだから、もはやビジネスとして成り立たないのではないか、と。
また、Googleマップとの連携が実現しているという点もイノベーティブ。カーナビでレストランを検索すると、Googleマップに登録されている口コミ情報なども閲覧可能。近隣のお店検索も、Google検索エンジンとデータベースをフル活用してスピーディーに実現するでしょうから、既存のナビの比ではないタイムリーかつスピーディーな情報提供が可能になるはずです。
Googleの動きをにらんでいれば未来がわかる、と言われる昨今。PCを舞台にした競争はひとまずさておき、Googleの次の主戦場は携帯と自動車という、「移動」の世界に移っているようですね。