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  利益についてのひとつの公式

2回続けて、今回も「ユダヤ人大富豪の教え」から公式をご紹介します。2つの公式のうちの、残りのひとつ。それは、利益に関するものでした。

利益=お客の喜びがお金に転換されたもの

前回書いた、報酬=サービスの量と質、という考え方と共通するものですが、それを事業があげる利益に置き換えてみるとこうなる、という公式です。

お客を喜ばせた分だけ、お金は入ってくる。間違っても短期間で儲けてやろうと思ってはいけない。お客に喜んでもらえれば、その人は、君に一生お金をもってきてくれる。だから、儲けることを考えずに、どうやったらお客を楽しませ、喜ばせられるだろうかと考えることだ。このような考え方をできるようになれば、成功は確実だ。

この考え方は、事業の成長性を重視する考え方をバックアップするものです。事業が成長し利益が増大していくことはすなわち、より多くのお客の喜びを獲得しているということである。だから、事業は利益の増大を目指さなければいけない、と。
ここで一つ重要なのは、利益の増大というのはあくまでも「長期的な成果として」求められるものであり、今期とか来期といった短期の成果として求められるべきものではない、ということです。もしそれを短期間で求めれば、長期で見ればお客は離れ支持を失い、やがてその事業は衰退の道をたどっていくことになるでしょう。
人気のクラムチャウダー店の話というのがあります。
あるところにものすごく美味しいクラムチャウダーを売る店がありました。そこのチャウダーはあまりにも美味しいので、みんなお昼の11時ごろから列をなして買いに来て、ランチの分だけではなく夕食の分までまとめて買っていく、そんな人気のお店です。
ある日、そのお店に新しい経営者がやってきました。彼は利益をあげるために、クラムチャウダーを水で薄め、客に提供しはじめました。というのも、薄めれば同じコストでたくさんのチャウダーを売ることができ利益があがるからです。
最初のうち、その試みは大当たりしたかに見えました。お店の収益性は目を見張るばかりに向上し、多くの利益をあげるようになったのです。ところが、それは長続きしませんでした。味の変化にお客は敏感です。徐々に客足が遠のき、やがてかつての人気は消えうせてしまったのです。
あわてた経営者は、元の作り方に戻して昔と同じ味を出すようにしました。しかし、お客の足がそのお店に向くことはもうありませんでした。

利益を増やすということは、お客の喜びを増やすということです。しかし、それは長期的に維持可能(sustainable)なものでなければなりません。