手帳術の行き着くところ 手帳を作る・毎日を作る

僕が最初に「手帳」を日々の生活を設計するツールとして意識し始めたのは2004年のことです。ふと東急ハンズでフランクリン・コヴィーの手帳を見つけ、そのタイムマネジメントの発想に強く惹かれたことがきっかけでした。

TQ―心の安らぎを発見する時間管理の探究

TQ―心の安らぎを発見する時間管理の探究

  • 作者: ハイラム・W.スミス,Hyrum W. Smith,黄木信,ジェームススキナー
  • 出版社/メーカー: キングベアー出版
  • 発売日: 1999/01
  • メディア: 単行本
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そのときにフランクリンの手帳キットと一緒に購入したこの本からも、大きな影響を受けました。もしこれまでに「時間を主体的に管理する」という発想に触れたことがないのなら、一度は手にとってみることをお勧めしたい一冊です。
その後5年あまり、仕事とプライベートの時間双方を、なんらかのツールを使って主体的にマネジメントするというスタイルを貫いてきました。
フランクリン・コヴィーから始まった管理ツール遍歴は、その後Googleカレンダーの登場によっていったんWebサービスへと移行し、その後Ashfordの手帳に。さらに再びフランクリンに戻り、iPhoneの入手と同時にGoogleカレンダーへ。平均すると1年に一回くらいのペースで試行錯誤を繰り返してきました。
それぞれの手法には長所も短所もあり、ここでそれを一つ一つ説明することは難しいのですが、上記のような遍歴を経た理由は「結局のところ、自分のスタイルにピッタリとフィットするツールが見つからなかったため、求める要素の優先度に応じて時々に使うツールを変えていくことになった」ということ。
僕が求める要素というは、ざっとこんな感じ。

1.月間計画、週間計画を書き込むためのスペースがあること
2.日々のタスクを管理できるTo Doリスト機能をもっていること
3.日々のアイデアや考えを書き込めるスペースが十分にあること
4.マインドマップを描きやすいよう、メモスペースには横罫がないこと
5.サイズがA6程度であること (やはりマインドマップを描くスペースの都合)

このような要素のうち、その時にもっとも重視している機能が充実しているツールを採用することになる、というわけ。1.2ならフランクリンが優れているけれど、4.5の条件は満たさない、といった具合です。だから、マインドマップを描く機能を重視したいのなら、別のツールを選ぶことになる。その時には、2の機能をGoogleカレンダーで補完する、という風に。

そんな遍歴を経た上で、最終的に現時点で行き着いているスタイル。それは「手帳を自分で作る」ということ。作るといっても印刷するわけでも製本するわけでもなく、ブランクの手帳を買ってきて好きなように使うのです。
使っているのはモレスキンのノート。カバーが分厚く頑丈で、手で持ちながら書くことができるし、紙も上質で強く破れたりシワになることも少ない。もちろん自作なので、日付や区分線は手書き。それでも、自由にページを設計しながら、上記の要素をすべて盛り込んだ形で自分の日々をマネジメントすることができる。
「どうやって使おうか?」ということを考える過程でも、「どういう日々を送りたいか」という大きなテーマを考えることにつがるし、生活のスタイルが変わればそれにあわせて柔軟に手帳そのものを変化させていくことができる。こまごまとしたタスクを着実にこなしていかなければいけない時期には、To Doリストを大きめに。クリエイティビティを大切にしたい場面では、マインドマップを描くスペースを広く、といったように。
もともと几帳面でもないし、工作をするのは苦手なので自作というのは気乗りがしなかったけれど、実際にやってみると手書きで多少見てくれは悪くても機能的に自分のニーズを満たしてくれているだけに愛着が湧きます。オススメですよ。
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