好きであること すべてはそこから始まる

今日は大学院の講義「Entrepreneurial Process」の課題レポートの題材となる起業家へのインタビューに出かけてきました。インタビューをお願いしたのは友人であるRyo。彼は大学卒業後すぐに事業を立ち上げ、ネット通販の分野で大きく成長させている人物。最近は毎年売上が倍増中とのことで、大いに成功を収めている。
2時間に及んだインタビューの中で最も印象的だったのは、彼が事業として参入する領域を選択した際の基準についての話。
大学卒業を間近にひかえて、どんなビジネスをしようかと考えていたとき、常に彼の念頭にあったのは「自分が好きなことをビジネスにする」ということだったという。好きなことをビジネスにすれば、毎日が楽しく仕事ができるし苦難にも耐えられる。
起業というと、つい「成長分野だから」とか「儲かりそうだったから」という参入根拠を思い浮かべてしまうけれど、彼の場合はまったく違った。「毎日を楽しく生きるために、好きなことをビジネスにする」。
人材採用にあたっても、「ビジネスを大きくしたい」とか「面白そう」といった人物にはあまり興味がないという。彼の人材採用基準は、「この商品、このビジネスが本当に好きであること」。社員にも毎日を楽しんでほしいから、本当に好きだという人を採用する。今年の新卒社員1名も、200名を超す応募の中から選抜された「好き者」とのことだった。
そんな人たちが集まった会社だから、社員たちは「まさに家族」と彼は言う。同じものが好きで、同じ仕事をしている仲間だから、向かっている方向はひとつ。どんな活動を行うにしても、ひとつの方向に社員が向かっている会社は強い。
友人ということでなかなか真正面から起業についての話を聞く機会はなかったけれど、今回のレポートをきっかけに彼の考え・行動原理・ビジネスhの姿勢について本当に価値のある話を聞くことができました。そして、人が「好きなこと」にその全精力を傾けたときにどんな価値を生み出す可能性を持っているのかについて、ますます強く信じる気持ちになりました。