八ヶ岳 好天・荒天

宣言どおり、一眼レフを携えて登山に出かけてきました。フィールドは八ヶ岳。アウトドア用のカメラバッグを肩から斜めにかけ、その上からザックを背負うという変則スタイルでしたが、それはそれで機能的かつ見た目も変じゃない。山岳カメラマンを気取りつつ、シャッターチャンスを逃すまじと気合を入れて入山。

美濃戸口から登り、赤岳鉱泉⇒硫黄岳というルートです。コースタイムにして往路4時間あまり。久しぶりの登山にはちょうどいい距離でしょうか。最近実行しているダイエットの成果を確かめるためにも、体の軽さを実感したいところです。

全国的に梅雨空が続いたここ数日でしたが、7日(初日)の空はところどころに青空がのぞく好天。これはピークに近づいての写真撮影が楽しみ、と意気上がるも・・・

赤岳鉱泉からの登りくらいからでしょうか、空は次第に黒味を帯び、とてもイヤーな雰囲気に。

6月だというのに、ルート上にはこのような状態で雪が残っており、歩きにくい。時折ズボッと足を突っ込む音と軽い悲鳴が入り混じるという環境下、2,800m弱のピークを目指して登っていきます。次第に気温は下がり、雨こそ降らないものの視界は徐々に狭くなってきます。

ピーク手前のコルでの風景。雲間から覗く天空の城ラピュタではないけれど、分厚い黒い雲に覆われた稜線が、なんとも不吉な雄雄しさに満ちて身に迫ってきます。こうして眺めると、やはり山は勇壮でありつつどこか恐ろしい。神聖なる邪悪さ、といったらいいのでしょうか。どこかにそうした秘密めいた力を感じさせるものがありますね。
無事にピークに到着し、視界ゼロといった状況の中で一応記念撮影。吹きすさぶ寒風が手足の指を凍えさせ、一刻も早く立ち去れと警告を受けているような感じでした。

10分弱で山頂を後にし、下りルートに入ります。この後、驚き溢れる経験=珍獣との遭遇を果たすのですが、その話はまた後日にしましょう。

photo : Nikon D200 with SIGMA AF 24mm F/1.8