食べるように勉強する

「勉強」という言葉が日本でこれほどネガティブあるいは敬遠されている状況が不思議でなりません。勉強=イヤなもの、勉強=暗いもの。これは間違った学校教育によって植えつけられた間違ったイメージ。勉強=座学、勉強=経験に劣るもの・・・。これは経験至上主義の停滞した職場環境で植えつけられた人間の成長を阻害する誤ったイメージ。僕はそう考えています。

STUDY HACKS!

STUDY HACKS!

勉強すること=生きていくために不可欠なものとして捉え直し、楽しく勉強する・勉強の楽しみを追及するという視点から書かれた本です。Hacksというタイトルでわかるとおり、勉強を楽しく効率的に行うためのアイデアがいくつも詰まっています。
個々のアイデアにはもちろん参考になる点、自分には合わない点等々いろいろとあるのですが、本書の冒頭に記された言葉に強く共感を覚えます。

僕たちはさまざまな能力を、その進化の過程、文明化の過程において失ってきました。一歩間違えればすぐ生命が危険にさらされる環境にあった僕たちの祖先は、環境の変化を鋭敏に感じ取り、俊敏に対応していました。そこでは、外部環境からの情報収集力、何が起こっているかということに対する想像力、そしてそれに対応するための行動力と、さまざまな能力が必要とされたはずです。
こうした能力は、大きな環境変化が起こっているビジネスの世界でも、必要とされているはずです。もしこうした野生を取り戻すことができたら・・・。(中略)
野生を引き出すことで、勉強がやって当たり前のことになります。少しでも学ばない環境があると不安になるようになります。この状態を僕は、「食べるように学ぶ」と呼んでいます。食べなければ死んでしまうから食事をするように、勉強する。