協力できる組織

先日ご紹介した「ミッション・パッション・ハイテンション!」の本を買いに書店に行った際、近くに陳列されていて買った本です。

不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)

不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)

昨今のビジネス環境の変化に伴い日本の企業・職場が変質しており、社員一人ひとりが協力できない状況が生まれているという現状分析・警告に始まり、社員の協力がしっかりと根付いている企業の実例を紹介しながら有効な対策へとつなげている一冊。
冒頭に展開される現状分析は、おそらく多くのビジネスパーソンが「あるある!」と頷く内容でしょう。個人への業務集中、共有されないノウハウ、責任感の強い社員が続々と「壊れていく」姿、自分の仕事に精一杯で部下に視線を向ける余裕のない中間管理職・・・。
本書で最も共感できたのは、上記のような危機的状況への対策でした。人事政策の変更など従来型の打ち手ではなく、社員一人ひとりが「協力したい」と”本気で”思える人間的な仕組みをビルトインすることを、具体的な事例を出して説明していく。経営者やリーダーといった職場の責任者層だけでなく、一社員の立場から読んでも明日から実践できる取り組みがいくつも登場し、何よりその成果を体感してみたいと思わせるだけの期待感を持たせてくれるところがいいですね。
誰しも仕事の場では協力しあいたいと願っているもの。もし組織の仕組みや一部の人の行動がそれを阻害することで多くの人々が仕事を「つまらない」と感じているとしたら、それほど残念で勿体無いことはありません。