P・PCバランス

P・PCバランスということを最近よく考えます。P・PCバランスとは、Production・Production Capability Balance のことで、先日ここで紹介した「7 habits of highly effective people」の中で紹介されていた概念です。

Production・・・成果を出すこと、アウトプットすること
Production Capability・・・成果を出すための能力・源泉

仕事などで成果を出していく・アウトプットしていくことは非常に大切ですが、そのパフォーマンスの源泉となる力をわが身の中に蓄積していくことも怠ってはいけない。逆もまた真なりで、力を蓄えてばかりいてもそれを発揮しないというのではいけない。両者にバランスよく力を配分しながら、自らを高めつつ成果を出していく。これが理想だというわけです。
上記の本の著者であるスティーヴン・コヴィー氏はこのP・PCバランスについて、イソップの童話を使って説明しています。「ガチョウと黄金の卵」というお話。以下は英語で聴いた内容を僕が勝手に訳したもの。

あるところに貧しい農夫がいました。ある日彼が自分の飼っているガチョウを見ると、なんと黄金の卵を産んでいたのです。農夫は驚きましたが、まぎれもなくそれは黄金でした。あくる日も、そのまたあくる日もガチョウは黄金の卵を産み続け、瞬く間に農夫は大金持ちになりました。
豊かな生活を手に入れた農夫でしたが、そんな生活は彼を強欲で目先の利益にとらわれる人間に変えてしまっていました。ある日彼は、毎日ひとつずつ手に入る卵では満足できなくなり、すべてを一時に手に入れようと思い立つのです。そして農夫は、ガチョウの腹を切って殺してしまうのでした。
ガチョウのお腹の中にいったい何があったのか?何もありはしませんでした。そして、農夫はすべてを失うことになったのでした。

ここでいう黄金の卵=Production、黄金の卵を産むガチョウ=Production Capabilityなんですね。黄金の卵をずっと手に入れ続けたいのなら、しっかりとガチョウの面倒を見て、健やかに育てていかなければいけないのです。
今の仕事でどんなに高い成果を出していても、そうした成果を出し続けるだけの、あるいはもっと高い成果を出せるだけの源泉を自分の中に養い続ける努力を怠ってはいけない。心からそう思います。
忙しい毎日の中でも、自分の成長のため、自分の健康のため、自分の家族のために投資する時間・お金を惜しんではいけない。そうした着実な投資が、長期間にわたって安定した成果と豊かな生活を送っていくための糧になるのですから。