8th habit

今オーディオブックで聴いている本です。

The 8th Habit: From Effectiveness to Greatness

The 8th Habit: From Effectiveness to Greatness

先日ご紹介した「7 habits of highly effective people」の続編であり発展形である一冊。インターネットが発達し情報化が浸透した現代(=information age)においては、工業化社会(=industrial age)とは全くことなったパラダイムが人間・組織にとって必要とされる、という話が語られています。
たとえば、工業化社会の企業会計では「人間=コスト」であり、「機械その他のモノ=資産・投資」だったけれど、情報化社会においてはそうではない。人間こそ最大の資産であり、一人ひとりの人間が持つクリエイティビティ、ポテンシャルこそが企業・組織の成長・発展にとって不可欠、と。
書中ではほんの一節で語られているに過ぎない上記の部分ですが、考えてみると非常に深い。現代の企業会計はまさに工業化社会のど真ん中で形作られたものであり、その前提にあるのは「人間=労働力=コスト」という発想。
産業革命以降の機械化は、それ以前の職人の世界とは比べ物にならない生産性を社会にもたらしたけれど、それは同時に、人間の能力を均一化させるものでもありました。Aさんによって操作される機械も、Bさんによって操作される機械も、結局は同じ機械。そこから生み出される生産物は、Aさん・Bさん個人の能力や努力とはほとんど関係なく成果を出していく。そんな没個性化された人間観の中から生み出されるのが「人間=コスト」という発想であったとしても、不思議はありません。
これからの時代には、1人のハイパフォーマーが100人分以上の成果を生み出していくことが当たり前になる。そうした状況が当たり前になったとき、企業の人間観も変革を迫られることになるのでしょうね。