シンタロウ効果

先月の中ごろに、自転車に乗って甲府から30kmあまりを走りました(ここでもご紹介した、所属するサークルのOB会が建てた山小屋への道のりです)。その小旅行の第一歩である甲府市内で、実はとても驚いたことがありました。街の中で、後ろから走ってくるトラックに追い抜かれた時のことです。猛烈な臭気ともうもうたる黒煙に包まれて、思わずブレーキを握ってしまう、そんな経験をしたのです。
そう、こんなひどい経験、東京都内では滅多に味わうことはないんです。どんなに都心部を走っていたとしても。不思議でした。なぜってそこは南アルプスの麓・甲府。空気は東京より断然キレイなはずだったのですから。
そこでふと思い出しました。東京都が規制値を上回る排気ガスを出す大型ディーゼル車の走行を禁止したということを。ディーゼル規制に対応したトラックへの買い替え特需で、一時的にトラック業界が活況を呈したなんてニュースもありましたよね。それです。そんな東京都の政策が、僕たち自転車乗りに快適なロードバイクライフを提供していたのでした。うーん、まさにシンタロウ効果。
ちょっと調べてみると、東京都のHPにちゃんと説明がありました。
「ディーゼル車と東京の大気汚染」
普段自治体の政策なんかにはほとんど興味を示さない都会の住人も、「身を以って」政策の効果を体感すると違うものですね。あまり自分を「都民」と認識したことのない僕ですが、ひょんな経験から住民意識の萌芽が起こりそうです。