圧倒的な好景気

yumiさんのblogで知りました。こんな映画がやっているんですね。観てみたいです。
「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」
バブル経済の頃には僕も小学生だったので、世の中がどのくらい圧倒的な好景気の波に洗われていたのかはよく覚えていません。子供の世界には、あまり好況も不況もないのでしょう。「あの頃は両親がバンバンおもちゃを買ってくれた」とか、「小遣いが3倍に増えた」とか、そんな景況感を実感できる出来事はなかったと記憶しています(そんな『歩く街角景気指標』みたいな親はいなかったのかな・・・)
一方ここ最近は、実感なき景気回復といった言葉がよく聞かれます。経済指標はどれも好調だし、日銀は金利の誘導目標を0.5%に引き上げたりもしているけれど、私達の生活にはほとんど変化がない、と。こうした嘆きには、どこか「バブルよもう一度」的な思いを嗅ぎ取ることもできますが、確かに「景気がいい」と実感できるような具体的経験を伴わない景気回復であることは事実のよう。
GDPは確かに伸びてはいますが、日本の経済成長率の伸び自体がかつてとは比べ物にならにほど低いこと。これが大きな原因だろうとは思います。企業収益の好調が個人所得に移転されていない、つまり給料が上がっていない、という指摘もその通り。
とはいえ、人間はムードに弱い生き物。イケイケドンドンといった雰囲気になってかつての過ちを繰り返すくらいなら、少し実感は薄いが順調に世の中が動いていく、という程度で推移したほうがいい。そんな風に考えるのはあまりにジジくさいでしょうか。
伊藤洋一氏がよく引用する格言を思い出します。
『強気相場は、悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく』
幸福感に国民全員が浸って奈落の底に落ちたニッポン、少し「ビミョー」なくらいの景気回復が、ちょうどいい気がします