インテリジェンス

先日三重に出張で出かけた帰り、新幹線の中で仕事をするつもりでノートPCを持って行ったにも関わらず疲れ果てて何もする気になれず、駅の書店で新書を衝動買い。帰りに読むことにしました。それがこの本。

インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)

インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)

007の新作が公開されて、ロシアのスパイが英国で暗殺されて・・・という今日この頃です。この本は007とは少し違うけれど、そういった国家間の情報戦、外交の裏を取り扱った一冊。手嶋龍一と佐藤優の対談という形で、世界・日本のインテリジェンス活動や、日本がインテリジェンス大国になるための方途等について語られています。
ここで語られていた「インテリジェンス」と「インフォメーション」の違いには納得。インフォメーションとは即ち生の情報であり、それ自体には大きな価値はない。インフォメーションをその背景にある文脈や他のインフォメーションとの結びつきから解釈し、意味を付与したものがインテリジェンス。こちらには非常に価値がある、と。
ビジネスに置き換えれば、例えばPOSで収集した顧客の購買情報=インフォメーション。それを紐解き、顧客の購買動向という形でまとめて打ち手へと結びつける分析結果=インテリジェンスといったところでしょうか。
対談という形式だったこと、著者が「国益のために話せない」内容が多いこと、また僕自身が政治・外交といった話題からずいぶんと離れていたこともあり、少し消化不良気味となった一冊ではありましたが、久々に、国際政治の息遣いを感じた時間。たまにはいいものです。