GR-DIGITALの世界

Blogを休んでしまうほど悩んでいた(ウソ)コンパクトカメラの魅力との戦い。僕に軍配は上がらず、ついに買ってしまいました。それも前回ご紹介したCanon Power Shot G7ではなく、名機との誉れ高いRicohのGR-DIGITAL。発売後1年以上が経過しても実売価格がほとんど低下しないという、高い人気を誇る(というより、価格を気にせずに買う人しか買おうと思わない)カメラです。

他社製品が高倍率ズームを競う中にありながら、35mm判換算で28mm・開放F値2.4という明るい単焦点を搭載したこのカメラ。流行の手ぶれ補正機能こそついていないものの、単焦点の利点をフルに生かしたその描写力は一眼レフに迫るとも言われます。

GRをポケットに忍ばせて出かけた初島での2泊3日の滞在。島へと向かう船から撮った1枚です。乗客の投げるエビせんに飛びかかるようにカモメが飛来。薄くピンク色に染まる夕暮れの空に、彼らの迫力ある羽音がこだましていました。

島を一周する道をのんびりと散歩。11月の波が打ち寄せる岩場には、モノクロで撮影してみたくなる冷たい厳しさみたいなものがありました。たまにはモノクロっていうのもいいでしょう?

その日は絶好の晴天。海の向こう、熱海を経て富士山がその姿をくっきりと現してくれました。白い衣をまとった日本一の山。心なしか晴れやかな気分にさせてくれる、そんな不思議な光景。やっぱり日本人の心には富士山が効くのでしょうか。ちなみに、小さく写っている二人の人影は僕の両親。
Photo ; Ricoh GR-Digital